2009/06/22

Star Trek (2009) への不満 (3)

J.J.エイブラムズによる新しい『スター・トレック』、2度目を鑑賞して、やっぱり気に入らないことだらけだと文句をいっているところである。あとは細かいことばかりかもしれない。

・航宙艦のサイズが変である件

冒頭、USSケルヴィンから「800人」が脱出するのに、脱出ポッドではなく、1台当たり数名程度しか乗れないような「シャトル」が使われる。いったい何台のシャトルが積載されているのか?

この事件以降に設計、建造された艦船が「未知の脅威に対応するため」などという理由により、いわゆるこれまでの「正史」より巨大化していても良いとは思う。まあ、リニューアルだということで、この世界の宇宙船が全部大型化していたとしてもいい。しかし、このケルヴィンのサイズについては、「宇宙戦艦ヤマトのどこにあれだけの艦載機が搭載できるのか?」と同じレベルで意味不明である。

また、エンタープライズについても、ビール工場でロケしたという汚い機関室がやたら広く、いったい艦内のどこにあれだけのスペースが確保できるのか不明である。本作の作り手は、ラフでもよいから艦内の構造図などを書いてみて、それなりの整合性をとろうという考えを持ち合わせていない人間だということだ。

・新エンタープライズの外観デザインがエレガントではない件

もしかしたら、地上で作られたという設定にも起因するのかもしれないが、エンタープライズの円盤部と本体、ワープナセルと本体をそれぞれつないでいる柱がやたらに太いのが気になって仕方がない。不恰好じゃないか?かつてのエレガントさはどこにいってしまったのか。

・あまりに乱暴なコバヤシマルの件

これは、『スタートレック2』で言及された内容に基づくわけだが、カークによるプログラム改変が、誰の目にもあからさまにプログラム改変(もしくはプログラムの異常)としか思えないものだったのはどうかと思う。あのような状況になれば、カークでなくても勝てる。プログラムを変えるにしろ、バグを仕込むにしろ、(さすがのカークといえども)もう少し巧妙にやるんじゃないか。もしかして、本当に勝っちゃったの?すげー!って賞賛を浴びるカーク、「そんなのは論理的にありえない」とスポックが精査した結果、裏工作が発覚という流れの方が、適切だろう。

・カークの昇進が特例過ぎる件

アカデミーを卒業したら「少尉」として着任するのがこの世界における基本的なルール。過去の経験や実績に基づき、場合によっては例外もあるのはわかる。が、いくら(大きな)功績があったからといって、新卒の士官候補生が突然「大佐(キャプテン)」で任官され、しかも、最新鋭のフラッグシップ「エンタープライズ」の指揮を任せられるというのはいくらなんでもやりすぎだ。佐官レベルで任官され、小型の艦船の指揮を任されるというのであればまだしも。あるいは、副長としてパイクを支える、程度で終わらせることはできなかったのか。すでに「スターフリートの黎明期」というわけでもないのだから、組織の矮小化にも通じる描写であって、どうにも納得がいかない。

・字幕の件

既に広く指摘されている、スポックとアマンダ、スポックとサレクの会話における明らかな誤訳(読解力不足のレベル)はいうまでもないことだが、「キャプテン」と「サブ・リーダー」って、、、あんた、クラブ活動ちゃうんだから!なぜ艦長と副長にしないのか。文字数だってこっちのほうが少ないのに!!

(続く)

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