Inkheart (2009) ☆☆★ (@WOWOW録画)
ドイツのファンタジー小説を原作に、英国出身のイアン・ソフトリー監督、ブレンダン・フレイザー主演で制作された作品。話は聞いていたけど、日本では劇場未公開だったのね。ヘレン・ミレン、ジム・ブロードベンド、アンディー・サーキス、ポール・ベタニー、ちょこっとだけジェニファー・コネリーという、わりと豪華なキャスト。
これは、映像化が上手くいっているかどうかは別として、まず設定が面白い話(だから、未読なんだが原作はきっと面白いのだろう)。世の中には、朗読した言葉が現実のものになる不思議な力を持った人間がいて、主人公はその力を知らず知らずのうちに使ってしまったことから、ファンタジー小説の世界から現れた悪党たちと対決し、代わりに本の世界に囚われてしまった妻を救い出すために奮闘することになる。
本と言葉のもつ特別な力、というなかなか興味深いテーマを扱ったストーリーだが、誰もが楽しめる米国製娯楽映画ということで、少し子供っぽくなってしまったかもしれない。そもそも、文字とか言葉の力を語るのに、映像という媒体が合致していなかったのかもしれない。小説の中では想像力に富んだ面白いシーンも、映像にしたとたん間抜けに感じられたり、特別な魔法を失ってしまったりするものだ。映画の冒頭しばらくは、すごい拾い物を見ている気分だったが、イタリアに移動して悪党どもが登場してからはどんどんレベルが下がっていく感じでちょっと残念。
ブレンダン・フレイザーは昔から好きな俳優で、本作でも好印象。本の中の登場人物を演じているポール・ベタニーが相変わらず巧みで素晴らしい。
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